ストレス食いをやめて肥満防止。エモーショナルイーティングの対処法
「空腹ではないけれど、甘いものを食べたい」
そんなこともたまにはありますよね?
でもその時って本当にお腹は空いてますか?
実はこれは食欲からくる欲求ではないのです。
空腹ではないのに食べてしまう、この行動を続けてしまうと、
必要以上に摂取カロリーを摂ってしまい肥満に繋がってしまいます。
この行動を抑制するためにも「エモーショナルイーティング」を認識しておくことが必要です。
エモーショナルイーティングとは?
「仕事終わりの帰り道についつい買い食い」
「ご飯の後のお菓子」
こんな行動をとってしまうことはないですか?
有名なところでは「お酒の後の締めのラーメン」です。
よく考えると飲食で満たされているのに食べていることになり、胃袋を虐めていますね。
これらは食欲からくる摂食行動ではなく、ストレスや衝動からくる感情摂食になります。
感情を満たすために食べる行動、これをエモーショナルイーティングといいます。
最近はストレス食いなんて言っている方も。
お腹がいっぱいでも食べてしまうのはなぜ?
この時に満たしたいのはお腹ではなく感情です。
食事をすることでセロトニンなどの幸せホルモンが分泌されます。
それにより食事をした時に幸福感を与え、感情を満たしていきます。
以下はエモーショナルイーティングで代表される行為の3つです。
- お腹が空いていないのに食べる
- 突然味が濃いものや甘いものが欲しくなる
- 食べ過ぎだと思っていても我慢できない
また糖質の多い食事や脂質の多いものはお肉や魚の高タンパクな食材に比べて安価で摂りやすく、
感情を満たすのについつい摂ってしまいがちな食材になります。
エモーショナルイーティングはなぜ起こる?
エモーショナルイーティングのトリガーはストレスです。
ストレスを感じると体内でストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールが放出され、その血中濃度が上がりすぎると塩分の高い食べ物・甘い物・揚げ物・加工食品などがほしくなります。
摂取することで、一時的に元気が出たように感じるため、やめられなくなってしまうのです。
またこのストレス食いが習慣化するとストレスとは関係なく、
ご飯の後に甘いものやしょっぱい物を衝動的に食べてしまい、過食に繋がります。
とっても怖いストレス食いによる過食
一度習慣化してしまうと今度は止めるのが大変です。
なぜなら、食後の甘いものなどを止めるのにストレスを感じていくようになります。
まさに負のスパイラル。
ストレス→ストレス食いだったのが、
ストレス→ストレス食いの我慢→ストレス×2みたいに、、
なので単的なストレス食いは良しとしてもそれが日常や習慣的になってしまうのを防がないといけません。
ストレス食いのメカニズム〜ホルモンバランスの乱れ〜
ストレス食いが起きてしまうのは、ストレスを感じたときなのは間違い無いのですが、ストレスと食行動には、様々なホルモンが関係しています。
主に以下のホルモンが関わってきます。
- ノルアドレナリン
- セロトニン
- コルチゾール
- インスリン
- グレリン
- レプチン
ストレス食いのメカニズムはホルモンバランスがストレスにより抑えられなくなった時に起こります。
ストレスが溜まる→ノルアドレナリンが増加→食欲の増進。
幸福ホルモンと言われているセロトニンが食欲の抑制も担っていますが、ノルアドレナリンによる食欲の増加に抑えられなくなるため、ストレス食いに繋がってしまいます。
ホルモンと過食の関係
ストレスが過剰になると、脳にもストレスがかかってきます。脳がストレスがかかるとドーパミンというホルモンが多く分泌されるようになります。
ドーパミンが摂食中枢に働きかけ、食欲を増大させてしまいます。
また満腹中枢を刺激して食欲を抑える「レプチン」というホルモンの働きが弱まり、満腹中枢の刺激が低下し、
食べても食べても「まだ食べたい!」と、食欲が収まらなず過食につながってしまいます。
<過食を防ぐためのホルモンコントロール>
- ストレスを溜めない、ノルアドレナリンを増やさない
- セロトニンを増やす
- ドーパミンを増やさない
- レプチンの働きを正常に保つ
1はするなと言われても難しいものですね…。
日常で簡単に行えるもの2のセロトニンを増やす行動ではないでしょうか。
セロトニンは、
- 日光を浴びる
- 一定のリズムの運動をする(散歩やランニングなど)
- 朝食を食べる
過食と関係のあるホルモンの役割
上記で紹介しきれなかったホルモンも含めて、過食や食行動に関わるホルモンをまとめて紹介します。
ノルアドレナリン
ノルアドレナリン量が過剰になると、不安や恐怖・焦燥やパニック状態、代謝物であるアドレナリンも増えることで、頻脈や冷や汗などが起こる可能性が上がります。
逆にノルアドレナリン量が少なすぎると、睡眠障害が生じる可能性があります。うつ病における早期覚醒の要因の一つといわれています。
食行動に関してはノルアドレナリンが過剰である場合、食欲の増進が起こり過食行動に脳を促していきます。
セロトニン
幸せホルモンと言われているセロトニン。
ドーパミンやノルアドレナリンをコントロールし精神を安定させる働きを担っています。
セロトニンが低下すると、うつ状態や意欲・向上心の低下、食欲の抑制を担っている為、過食に繋がります。
セロトニンの80%は腸管から作られていると言われていて、腸や食行動に深く関わるホルモンになります。
コルチゾール
ストレスを感じると分泌されるストレスホルモンがコルチゾール。
コルチゾールが分泌されると、食欲を抑える役割のセロトニンが減少します。
セロトニンの働きが抑制されるために、食欲が増してしまい過食に繋がります。
インスリン
インスリンは、すい臓から分泌されるホルモンです。
糖の代謝を調節し、血糖値を一定に保つ働きを担っています。
血糖値を下げる働きをするホルモンはインスリンだけと言われています。
インスリン感受性が低く、分泌量が減ると糖代謝が不足し、代謝できない糖分は脂肪として蓄えられます。
また血糖値を下げる働きも弱くなります。
グレリン
グレリンは摂食調整部位に働く食欲ホルモン。
空腹になると胃から血液中にグレリンが分泌され、血液を流れたグレリンが脳の摂食調節部位に働き、食欲が刺激され空腹感に。
空腹の感覚は、血液中に分泌されたグレリンが脳を刺激することによって生まれます。
グレリンに異常が起こると、食事をした後でも短時間で食欲を感じやすくなり過食に繋がります。
レプチン
レプチンは満腹中枢に影響を与えるホルモン。
食事をすることにより、血糖値が上昇し、脂肪細胞が刺激されることでレプチンというホルモンが分泌されます。
このレプチンは、満腹中枢を刺激するレプチン受容体に作用して、食欲を抑制します。
つまり食べることでレプチンが働き、食欲が抑えられ満腹を感じるのです。