GLP-1ダイエットとは?痩せるホルモンの種類と効果

皆さんはGLP-1ダイエットという言葉を聞いたことがありますか?最近はダイエットも薬で効果的にできるようになりました。

市販薬として『アライ』が発売されたことも記憶に新しいかと思います。

同じころ、脂肪減少ができる『GLP-1』や『マンジャロ』など自分で注射をしてダイエットができるというニュースも目にする機会も多くなりました。

では、身体の中で何が起きて痩せる(脂肪減少)のか説明できる人はいらっしゃいますか?

今回の記事で紹介する内容は主に4つ。

  • GLP-1ダイエットとは?
  • GLP-1を増やす方法
  • GLP-1以外の痩せるホルモンを運動や食事で分泌する方法
  • GLP-1以外の痩せるホルモンの種類や特徴

この4つを参考にして、皆さんが健康的に、ダイエットができれば幸いです。

目次

GLP-1ダイエットとは?

GLP-1ダイエットは、糖尿病患者やBMI27以上の肥満の人が使用するGLP-1受容体作動薬を使用しGLP-1というホルモン(グルカゴン様ペプチド-1)の作用を促す治療をダイエットとして活用したものです。医師の診断を受けて自分で腹部に注射を打つことができます。

保険適用外ですが、オンライン診断ですぐに処方される場合もあります。

しかし、副作用も確認されているので使用の際は注意が必要です。

GLP-1は、小腸から分泌されるホルモン(インクレチン)の一種で、血糖値の調節や食欲のコントロールに重要な役割を果たします。

食事をし、血糖値が上がると、小腸にあるL細胞から分泌され、すい臓のβ細胞表面にあるGLP-1受容体にくっつき、β細胞内からインスリンを分泌させます。

血糖値が高い場合にのみインスリンを分泌させる特徴があります。

GLP-1ダイエットは、小腸から分泌されるGLP-1のかわりに、薬が作用しGLP-1の受容体にくっつくことができるためGLP-1の様々な働きを発揮させるものです。

GLP-1の主な働き

GLP-1の主な働きは4つあります。

血糖値の調節

GLP-1はすい臓に作用し、インスリンの分泌を促進します。これによって血糖値の急上昇を抑えることができます。

また、グルカゴンの分泌を抑える働きがあり血糖値が過度に上がるのを防ぎます。

食欲抑制

GLP-1は食欲中枢に作用し、満腹感を感じやすくすることで食事量を自然に減らすことができるので過食を防ぎ、肥満のリスクを低減することができます。

胃の内容物排出を遅らせる

GLP-1は胃の動きを遅くし、食べたものが腸にゆっくり移動するように調整します。この作用によって食後の血糖値上昇を緩やかにし、長時間にわたって満腹感を維持する効果が期待できます。

脂肪燃焼の促進

GLP-1は、脂肪組織にも影響を与え、エネルギー消費を促進する作用があります。また、筋肉細胞のインスリン感受性を高めることで、エネルギーの効率的な利用をサポートし、体脂肪の蓄積を防ぐ働きがあります。

以上の4つが、GLP-1がダイエットに有効な理由です。

GLP-1を増やす方法

GLP-1がダイエットに効果的な理由を説明しましたが、そもそもは糖尿病患者や肥満により健康被害がある方が対象のものです。

では健康に問題がない人が薬に頼らず、GLP-1を活用してダイエットをするためにどうすれば良いのでしょうか?

結論は、食事や運動を工夫することです。

難しいことではないので皆さんが取り組めることがあれば実践してみましょう。

高食物繊維の食品を摂る

食物繊維が豊富な食品(野菜、豆類、全粒穀物など)は、GLP-1の分泌を促進します。特に水溶性食物繊維(オートミール、海藻、こんにゃくなど)は効果的です。

良質なタンパク質を摂る

魚、鶏肉、大豆製品などのタンパク質はGLP-1の分泌を刺激し、満腹感を高める効果があります。特にホエイプロテインはGLP-1を増やす働きがあるとされています。

発酵食品を摂る

ヨーグルト、納豆、キムチなどの発酵食品は腸内環境を整え、GLP-1の分泌を助ける可能性があります。腸内細菌のバランスを改善することで、ホルモンの働きが向上します。

運動を習慣化する

有酸素運動(ウォーキング、ジョギング)や筋トレは、GLP-1の分泌を増やす効果があります。特に食後の軽い運動は血糖値の安定に役立ちます。食後に外出するのが大変だと感じる人は、ちょっとした筋トレやストレッチ(ダイナミックストレッチと呼ばれる関節多く動かすもの)なども有効です。

断続的断食をする(インターミッテント・ファスティング)

断食時間を設けることで、GLP-1の分泌が増加し、インスリン感受性が向上することが知られています。16時間断食などのファスティング法は、ホルモンバランスを改善する効果が期待できます。

GLP-1以外の痩せるホルモンを運動や食事で分泌する方法

さて、GLP-1ダイエットが注目されていますが、その他のホルモンを活用してダイエットする方法はあるのでしょうか?

実は、皆さんも聞いたことのあるホルモンもダイエットに有効な種類がたくさんあります。

先に、GLP-1ダイエットの効果に似た働きをもつホルモンを、効果と運動・食事との関係を紹介します。

  • アドレナリン・ノルアドレナリン→高強度運動で分泌、脂肪分解
  • 成長ホルモン→筋トレ&深い睡眠で増加、脂肪燃焼促進
  • グルカゴン→低糖質・ファスティングで分泌、脂肪分解
  • レプチン・アディポネクチン→有酸素運動&良質な脂質で増加、脂肪燃焼促進
  • インスリン→血糖値コントロールが鍵、運動後の摂取が最適

これらのホルモンを分泌するために意識することは3つ。

運動前の食事を工夫、運動の種類を組み合わせる、食事のタイミングを工夫する。

それぞれ見ていきましょう。

運動前の食事を工夫

空腹時に軽い有酸素運動をすることで、成長ホルモン・アドレナリン・ノルアドレナリンの分泌を促し脂肪燃焼することができます。

また、運動前にカフェインを摂ると、アドレナリン・ノルアドレナリンの分泌を増加することができます。

運動の種類を組み合わせる

筋トレ(無酸素運動)は、成長ホルモン・アドレナリンの分泌を促すので脂肪燃焼スイッチをONにすることができます。

そして、筋トレの後に有酸素運動を行うことで、アディポネクチン・ノルアドレナリンが作用し、脂肪を効率的に燃焼することができます。

無酸素運動とは、短時間で強い負荷をかける運動で10回ギリギリ反復できる強度の筋トレや、短距離走など持続することがキツイ運動

有酸素運動とは、長時間で弱い負荷をかけ続ける運動で、ランニングやジョギングなど20分以上動き続けてもキツクない運動

食事の種類やタイミングを工夫

炭水化物はインスリンが分泌されるが、運動後に摂取することで脂肪の蓄積を防ぐ働きをすることができます。

また、タンパク質をこまめに摂取することで、運動で分泌される成長ホルモンと相乗効果で筋肉維持と脂肪燃焼を促します。

魚やナッツ、コーヒーを摂ると、アディポネクチンが増えるので脂肪燃焼を助ける働きもあります。

NEXT⇒GLP-1以外の痩せるホルモンの種類や特徴

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